ぱるばか日誌 2017
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愛(かな)しき玩具
 高橋迪雄著『ヒトはおかしな肉食動物』。
 食性の観点から見る比較人類論、ないしは比較動物論。
 タイトルから見る通り、人類は肉食動物らしい。確かに、肉や魚はウマいもんな。

 ところで、哺乳類たるアナタにとって、最初の最重要食料は、言うまでもなくおっぱいである。
 当然、本書でも、おっぱいについての考察に紙数が割かれる。
 ヒトの♀は、類人猿の中で例外的に大きな乳房を持っているそうだ。
 これは二本足歩行に関係しているという。
 著者によると、発祥以来(400万年ほど)狩猟採集生活を続けてきた人類は、群の移動中、歩きながら授乳する必要が生じた。それで乳房が大きくなった。大きければその形状が緩衝材および手懸かりとなって、多少揺れても、嬰児は乳を吸い続けることができるというわけ。ゴリラやチンパンジーは四足歩行で移動も素早いから、歩行授乳の必要もなく、ために乳房が肥大発達しなかったんだと。
 それからデズモンド・モリスの唱えた、「直立したため外性器が目立たなくなり、その代わりに発達した性的シンボル」という有名な所説も紹介される。

 著者によると、哺乳類の子は一般に平面的な顔をしているが、これは乳を吸うのに便利な適応だという。
 たしかに、仔犬も仔猫も、親たちに比べ顔の突起が少なく、まことに愛くるしい。
 いっぽうヒトは大人になっても顔が平たい。これは、生物学的に言うと幼型をとどめているということらしい。
 また、ヒトは大人になっても遊ぶが、これも「成熟したら遊ばない」という動物学的原則から逸脱している。

 真面目な生物学者である著者はこれ以上言わないが、ヒトが大人になっても幼型をとどめ平面的な顔をして、いつまでも遊んでいるということは、すなわち、大人になっても遊びで乳を吸うということだろう。
 これも本書にはないが、乳房が繁殖行動の仲立ちをするというのは、人間だけじゃあるまいか。犬や猫が交尾の前に乳くりあうなど見たこともない。
 おそらくもともと乳房に性的な意味合いは無かったであろうが、二本足歩行により目立つ場所で肥大し、大人になっても互いに遊び遊ばれているうちに、そうした方向に進化を遂げてきたのかもな。つまり、いつまでもおっぱいを吸って遊んでいる人々の方がより子孫を残し、地に満ちたということだ。(ただし母親以外のに限る)
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