ぱるばか日誌 2017
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アフリカにまつわる特技
オレにはひとつ特技がある。
人名でアフリカ人の母国を特定するというやつ。
と言っても、ナイジェリア人だけだけどな。
今朝も朝日新聞を見ていたら、「ババトゥンデ・オショティメイン氏」なるアフリカ人が紹介されていた。
「あ、この人ナイジェリア人!」とわかってしまうのだ。
しかも、「ヨルバ族!」までわかっちゃう。
スゴいだろ。
だからと言ってどうということもないんだが。

種明かしすると、1986年ごろ、一年ほどナイジェリアで働いていたのだ。
ヨルバ族はナイジェリア三大種族のひとつ。名前がかなり飛んでいて、「オ」で始まるのが多い。
ちなみにボビー・オロゴンもヨルバ族。
バドワイザーの秘密
世界最大のビールブランド、バドワイザー。
ここインドでも売っている。
今日買ってきて飲んだ。
500CCで100ルピー。

じつは、三週間ほど前、ホンマモノのBudweiserを飲んだ。
ところは、チェコの、 České Budějovice。
これは、チェスキー・ブジェヨヴィツェと読むらしい。
二度と発音できない名前だ。
ドイツ名ではBudweis(ブドヴァイス)。
中世の頃からビールの醸造が行われていた。
かつてはドイツ系の住民が多く、ビール醸造もその辺に由来するのかも。

アメリカのバドワイザーは、それに倣ったものだ。
ドイツ系移民によって創業される。
で、世界中に素早く商標登録してしまった。
それでBudweiserと言えばアメリカのビールだと思われている。
そうじゃないのだ。
チェコなのだ。
もっと言えばボヘミアだ。
それも、ボヘミア人とドイツ人の混在したボヘミアだ。

石畳の大きな広場に中世の面影を宿す、のんびりした街だった。
カトリック聖堂近くのレストランで、Budweiserを飲みながら昼食を摂る。
サーバーから注いでいたので、生ビールなのかな。
折しも酷暑のヨーロッパだったし、格別のウマさであった。

この街にはまた、色鉛筆で有名なKohinoor社がある。
Kohinoorとはそもそも、インド産の巨大ダイヤモンドの名前だ。
というわけで、二度と読めないČeské Budějoviceとインドとは、ダイヤとビールで結ばれているというわけ。
インドのBudweiserはしかし、それほどウマくない。
ま、インドのビールはウマくないからな。
その中ではマシな方かも。
古城のリゴレット
一夜だけのチェスキー・クルムロフ。
南ボヘミア(チェコ)にある世界遺産の街だ。
劇場でリゴレットが上演されるとあった。
観光案内所に赴くと、当夜、一席だけ空いてるとのこと。
ドレスコードもないようだ。(サンダルで旅していた)

モルダウ川を望む古城の庭園にある野外劇場。
座席はまるで野球場スタンドのよう。
しかし、大きな疑問が⋯。
前方にステージがないのだ。オーケストラボックスも。
ただ、庭と小径しかない。
なんだこりゃ??

やがて序曲が始まると、驚いたことにスタンドごと回転するではないか!
左回りに270℃回転すると、庭園奥の暗闇から、馬を駆って男がひとり登場する。
色男のマントヴァ公爵だ。

以降、場面の変わるごとにスタンドが回転。
遊園地みたいで楽しかった。
もちろん字幕サービスなんてない。
前もってiPhoneに対訳をダウンロード、参照しながら観劇する。
これは便利。観能にも使えそう。

しかし、野外劇場。
途中、一時間ほど降雨がある。
そのせいで30分中断。
残りの30分は、雨の中、観客も歌手もぐゎんばったのであった。
ヒロインのソプラノは日本人だったみたい。
主人公リゴレットの悲痛なアリアはオレのレパートリーでもある。
旅先の古城、雨中の悲劇であった。
座敷童子のいる風景
座敷童子の出るという宿に泊まった。
場所は遠野駅からバスで40分ほどの山奥。
遠野からして山奥なんだから、ちょっと想像を絶するかもな。
大出という部落に、早池峰(はやちね)神社というのがある。
その大祭が、毎年7月18日にあるのだ。
門前にたった一軒きりある民宿が、その名も「わらべ」。
ここが座敷童子の宿なんだそうだ。

夜に出ることが多いようだが、一泊して、残念ながらオレの前には現れず。
朝、親父さんに聞くと、宿の家族は誰も出会っていないとのこと。
25年前から宿をやっているが、そもそも「わらべ」というのも座敷のとはまったく関係ない命名だそうだ。
お客さんが広めた話らしい。
宿泊ノートを見せてもらうと、けっこう皆さん出会ってるみたい。
この親父さん自体、ちょっと浮き世離れした感じで、もしかしたら座敷童子なのかもな。
この場合、座敷童子というより、座敷親父なんだろうが。

この早池峰神社ってのが、怪しいスポットなのかも。
参道脇に、廃校となった大出小中学校の校舎がある。
今は資料館みたいになっているのだが、その一室が「座敷童子の部屋」なわけだ。
数年前の廃校直後、とある農婦がこの教室の前で座敷童子を目撃。
それが新聞記事にもなって、岩手県下に広がる。
そもそも遠野には昔から座敷童子の話が伝わり、柳田國夫の遠野物語の中でも紹介されている。
だから人々にとっては普通の話なのかもな。
一説によると、欲深な人や邪念のある人の前には現れないんだと。

ほんとにのんびりした部落だ。
今日は梅雨明けみたいな晴天で、野原の木陰に寝そべると、悪い虫もいないし、まるでこの世の極楽。
ま、冬は雪でタイヘンなんだろが。
故郷の無い都会人なんかは、せめて夏くらいこういうところへ来て、座敷童子に遊んでもらうと良かろう。
出てきてくれたらの話だが。
過疎少子化で祭の担い手も不足してるし。
猫の災難
寄席へ行って来た。
浅草だ。
昨日の火曜日。
夜の部、トリが小三治。
ついでだから、朝から晩まで全部観た。通算11時間弱。尻が痛くなる。

落語家だけで三十人ほど出てきた。
小三治はじめ、さん喬、権太楼など芸達者、三三や歌之介など活きの良い若手。その他大勢。
その中でいっちゃん可笑しかったのが正蔵。
この人、声が通らないので好きじゃなかったが、この日の新作ネタが爆笑モンだった。ハンカチ必要。
至芸も良いが、やっぱ落語は笑わしてもらわないとな。
というわけで、正蔵の評価がいっぺんに上昇。
昼のトリは木久扇だったが、ラーメン以外、印象薄し。

平日だったせいか、夜の部は空席もあったな。もったいない。
お目当ての小三治、昨夜のお題は「猫の災難」。
とりたて好きな噺でもないんだが、さすが名人芸であった。
こんな噺家、なかなか聴けるもんじゃないから、キミも行っといたほうがいい。
連休中は混むだろうから、7日あたり狙い目かも。
もう一回行こうかな。
草枕
昔からそうだが、出歩くのが好きだ。
この週末も土曜に安曇野、日曜に鹿児島に仕事を入れてしまった。
この日程をこなすには、新幹線を使い、途中、博多に泊まるほかない。

今、博多からリレーつばめ号に乗ったところ。
門司港発・新八代行きの電車だ。
新八代で九州新幹線に乗り換え、鹿児島に向かう。
このリレー号に乗るのもこれが最後だろう。
来春には九州新幹線が全通するからだ。

やっぱ移動の楽しみってものがあるからな。
航空機よりも、鉄道のほうがいい。
ふと車窓から外を見ると、カササギがいたりして。
まだ佐賀平野じゃないのに。

最近は便利なもので、新幹線もネット上で座席表を見ながら座席指定できる。
東北・上越・長野新幹線などは、JR東日本の「えきねっと」。
東海道・山陽新幹線は、JR東海の「EX予約」。
えきねっとでは在来特急も座席表から予約できる。
EX予約は運賃の割引もある。
両方とも登録が必要なのでチト面倒だが。
オレみたいに腰軽な人間には重宝する。
近くて遠い国
韓国初体験三日目。
これから朝食だ。

思へば、オレも今までいろんな国を訪れた。
この韓国ほど、地理的にも民族的にも文化的にも近い国はあるまい。
しかしまた、これほどコミュニケーションに苦労した国もない。

まず、英語が通じない。
これは無理もあるまい。
英国は地球の裏側なんだから、そんな国の言葉は、お互い知らなくて当然だ。
日本語もほとんと通じない。
以上は覚悟していた。

最近よく行く中国も、状況は基本的に同じ。
しかし、ひとつ大きな違いがある。
漢字だ。
字体の異同は多少あるが、道路標示も、飯屋のメニューも、だいたい想像できる。
会話も筆談という手がある。
しかし、韓国に、漢字は、なかった。
ほとんどハングル文字だ。
代表的な新聞・東亜日報を開いても、1ページに漢字がひとつあるかないかだ。
あとは全部ハングル。
かかる事態は想像していなかった。

この文字はシステマチックにできている。
利発な人で三時間、愚鈍な人でも三日もあれば覚えるという。
そこでオレも挑戦した。
一日でかなり読めるようになる。
しかし、今のところ、あまり実用的ではない。
まず、読解にえらく時間がかかる。
ほとんど暗号解読のレベルだ。
そして、発音できても意味がわからない。
たとえば、requiem eternam dona eis domine というラテン語、キミたちはなんとか読めると思うが、意味はわかんないだろう。
それと同じだ。

というわけで、ハングル文字が読めても、今のところコミュニケーションの役には立たない。
実際、今滞在しているホテルの、朝食開始時間さえわからなかったのだ。
そういう超基本的な事柄さえコミュニケーションできないという事態は、オレの三十有余年の海外体験でも初めてだ。
近くて遠い国を実感。
博多への道
普通は飛行機を使う。
今日は新幹線を試してみた。
土曜日、東京駅午後4時50分発、博多行き。自由席。
新横浜から新大阪まではほとんど満席。
岡山を過ぎるあたりからガラガラ。
博多駅に着く頃には、車両に4〜5人。
おそらく東京駅からずっと乗ってたのはオレひとりくらいだろう。
みんな飛行機を使うのか。

5時間少々の旅。
読書もパソコン仕事もたっぷりできる。(窓側に電源あり)
CO2は飛行機の約四分の一。(乗換案内によると)
博多駅の隣のホームには500系が停まっていた。(乗りたい)
ナタラジにICOCA
憧れのICOCAをゲット。
大阪人がこれで電車をスイスイ利用している。
イコカというネーミングがなんか大阪っぽい。
でも大阪人じゃない人が持って良いのか…
という年来の疑問があった。

な〜に、2000円出しゃ買えるのだ。
500円が保証金で、1500円がチャージ。
すこぶる簡単。
JR難波駅で購入。
これで大阪人の仲間入りだ。
真新しいICOCAをサイフに収め、さっそうと改札機にタッチするオレ。
ところが…
「枚数超過です、係員のいる窓口まで」という表示が出て、バーが開かない。
係員のところまで行くと、アンタ、Suica持ってるでしょ、という答え。
そうか、大阪のJRはSuicaも使えるんだ。
これから天王寺駅まで行こうというのに、ICOCA買った意味ないじゃん。

しかし、夕方、しっかり出番があった。
ナタラジに行くことにする。
Osho弟子のやっている菜食インド料理店。
本店は荻窪だが、一年ほど前、大阪に出店したのだ。
最寄りの駅は西梅田。
地下鉄千日前線だ。地下鉄はSuicaが使えない。
そこでICOCAをチラつかせながら、いそいそ地下鉄でお出かけするオレ。
週に一度はインド飯を食わないとどうも調子の悪い身体になってしまった。

ナタラジだからきっとショボいビルかと思ったら、これが大違い。
プリーゼプリーゼという真新しい高層オフィスビルの5階にある。
数あるナタラジの中で、いっちゃん瀟洒。
一介のカレー屋にこんな贅沢が許されるのか!?
久しぶりに会うジラール君にその点を質してみると、やっぱりけっこう大変みたい。
一番ベーシックな野菜カレーを頼んで食したが、しっかりできている。
サダナンダ(本店シェフ)のよりウマいかもな。
バックグラウンドのOshoミュージックも良い。
これでオレの健康もいっそう増進することであろう。
近畿在住の諸君、よろしく贔屓にしてやってくれたまへ。
オリッサの村にて
ファキールプルというところにいる。
オリッサ州の州都ブバネシュワルから北へ二百キロほど。
何の変哲もない村で、グーグルマップにも出てこない。
あなたが来るということは、まず金輪際あるまい。
なんでそんなところに居るかというと、弊社で使っている糸の産地だからだ。
別に訪ねる必要もないんだが、インドの僻地って、行ってみたいじゃないか。

果たして、思い切り、僻地であった。
集落の半分はわらぶきだ。
車のある家なんて、まずない。
平安時代みたいなもんだ。

近くの町にホテルが一軒あったが、シングル一泊400円。
中を見せてもらったら、窓もなくて、ほとんど牢獄のよう。
二十代の放浪者ならまだしも、今のオレにはそんな根性もない。
それで、村の糸業者の家に泊めてもらうことにする。
「お泊めしたいのですが、バスルームが旧式なもんで…」と言うから、「そんなのぜんぜん構いません。いちばん苦手なのは蚊なんです」と答える。
それで今、巻香の煙の中でパソコンごっこだ。
しかも停電中。
そんなインドの田舎でも、ブログが更新できてしまうわけだ。
なんかスゴクない?
これもiPhone(in)を手にしてしまったからだ。

旧式なバスルームは(こわくて!?)まだ使っていない。
インドには最高のバスルームがあるのだ。
つまり野天。
近くの川で沐浴している人もいた。
さて、どんなバスルームなんだろうか。